年頭のご挨拶:創立10周年の節目に、組織のさらなる強靱化と事業拡大を目指して
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
2024年の年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。
2023年は、5月の新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行を機に、オフィスや街頭の人流も再び活性化し、以前のような活気が戻ってきています。一方で昨年は、2022年から続く連続侵入強盗事件や侵入犯罪の認知件数が増加に転じる(注)などの影響により、オフィスや店舗、住宅など日常生活における体感治安の悪化が叫ばれています。
ビジネスの世界に目を向けてみると、当社の事業領域に関するトレンドとして、社内におけるコミュニケーションやイノベーションの促進を目的に、出社を前提としたビジネスパーソンが増えるなど、オフィスの利用頻度が再び以前の水準近くにまで戻ってきています。そして、そのようなトレンドを受けて、企業ではオフィスの再整備やの動きが活性化された1年でした。また、生成AIなどの新しいテクノロジーがより一層身近なものとなり、従来からのクラウドやIoTだけでなく、様々な最新技術を活用して業務の効率化やイノベーションを実現するための取り組みが着実に進捗しているように感じています。引き続きマクロ経済トレンドとしての円安の進行などもあった一方で、政府の景気判断でも緩やかな回復基調との見解が示されるなど、改めて日本経済の復調傾向を印象付ける1年になったのではないかと考えています。
これらの状況を受けた当社の事業環境としては、オフィス復権とも言える状況下でのオフィスの再整備や多様な働き方の普及を通じて、中核サービスである「Akerun入退室管理システム」の導入拡大が堅調に進捗しました。従来のような中小規模企業における旺盛な需要に応えるとともに、大規模企業におけるオフィス再整備への活用などを通じて、空間管理のためのインフラとしてのAkerunの役割がますます拡大しているものと考えています。
さらに、当社にとっての主要市場であるオフィス領域に加えて、新規事業として取り組む住宅領域における事業進捗として、美和ロック株式会社との合弁会社である株式会社MIWA Akerun Technologiesが提供する「Akerun.Mキーレス賃貸システム」の採用も加速したことで、オフィスだけでなく住宅におけるスマートロックの普及とともにキーレス社会の実現が順調に進捗しているものと考えています。
さらに2023年には、ソフトウェア開発に執行役員を創設し、日常のインフラとして活用いただいているAkerunのさらなる安定性と信頼性の向上に取り組んだ結果、サービス無停止による安定稼働を継続するとともに、2023年中の単月営業利益の黒字化に向けて、そして2024年の営業利益の通期黒字化に向けて組織全体としての強靱化や生産性の向上を推進した1年となりました。
新たに迎える2024年は、中期目標として掲げる営業利益の通期黒字化を達成するために、2023年の様々な成果を糧にさらなる組織の強靱化や生産性の向上を追求します。また、オフィスや住宅などの領域を問わず、Akerunの継続的な進化を通じてお客様への価値貢献を果たすべく、研究開発や販売促進に向けた取り組みもこれまで以上に積極的に推進してまいります。
創業10周年を迎える2024年、この1つの区切りとなる年に、日本のスマートロック市場を創出し、けん引してきた立場として、またHESaaSという新たなビジネスモデルの先導する企業として、スマートロック市場そのものの拡大に加え、当社がもたらす価値のさらなる向上に邁進します。
そして、将来にわたって日本における生産年齢人口の減少や少子高齢化などの社会課題をIoTやクラウドなどのテクノロジーで解決する企業を目指し、お客様、パートナー各社、従業員を含む全てのステークホルダーの皆様に信頼される企業としての歩みを着実に進めてまいります。
本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願いいたします。
株式会社Photosynth(フォトシンス)
代表取締役社長
河瀬 航大
(注)警察庁「令和5年上半期における刑法犯認知・検挙状況について【暫定値】」(令和5年7月19日発表)